永遠とは
永遠をください
永遠が欲しい
音楽を聴いているとそんな歌詞を耳にすることがある。ラブソングなどの切なさを感じさせる曲でよく聞かれるだろうか。
「永遠」とはいったいなんなのであろうか。
永く続いていつまでも終わらないこと。私はそのように認識している。きっと、曲に使われる永遠とは、恋人との大切な時間が、今感じているかけがえのない時が、いつまでも続いて欲しい。この時間が終わってほしくない。そういった願いをこめて「永遠」という言葉が使われているのだろう。
しかし性格がねじりにねじまがった私はひねくれた考え方をしてしまう。本当に永遠が欲しいのか?
人は生きている限りいいこと、楽しいことばかりではない。大変なことややりたくないこと、悲しいことがあるこの人生を生き抜く中で、一瞬の煌めくような時間は輝きを放ち、人はより喜びを感じることができる。
その時間が永遠になるということはそこに取り残されること。仮に永遠を手に入れたとして、喜びだけの中で生きることができるようになったとする。するとそれが当たり前になってしまう。つまり、喜びは喜びではなくなってしまうのだ。
人はいつか死ぬ。人生には必ず終わりが存在する。だから人の生というのは儚くも美しい。終わりが存在しないものは、美しくないのだ。